修繕工事費を削減する方法

マンションの修繕工事費の巾は正にピンキリ。しかし、マンションの修繕工事費に限ってはピンの方が内容的に優れているとは言えません。往々にしてピンの工事の実態は業者にぼられているという理解の方が正しいと考えられます。

何ゆえ高いかと言えば、理由は比較的簡単で、

①やらなくてもよい工事にお金を使っている。
②工事単価が高い。
③管理会社等の中間搾取により工事費が割増になっている。
④実際の劣化を検討せずに、前倒しの修繕周期で工事をしている。

といったことが主な理由ですが、世の中一般では 竣工後10年~12年程度のペースで大規模修繕工事を計画するケースが多いと思われますが、私は、皆様に竣工後30年以内については、15年毎の計画をお奨めしています。15年というのは目標ですので、建物によっては、15年より前になるケースもありますが、設計と施工が上々の出来であれば15年間隔で充分。というのが、数多くのマンションを診断してきた上での結論です。ただし、10階を越す高さの建物については、10年近辺に調査だけはしておきましょう。と説明しております。

又、第1回目の大規模修繕工事の段階では、建物の劣化もさほど進んでいないケースが多く、第2回目以降の工事の50%~70%程度の内容で充分と思います。

9階建て以下の中層マンションでは、当初30年間を2回の大規模修繕工事でやりくりすれば、10年毎に工事をしたケースに比べ2/3のコストですむ計算になります。

10階を越える高層マンションでは、10年目に外壁と防水の調査を実施し、緊急性の高い補修工事のみ実施する考え方で一般的な大規模修繕工事の20%程度の費用におさえ、本格的な大規模修繕工事は20年目を目標として計画すれば、その間の共用部の塗装更新費用を加算すれば、10年毎に工事をしたケースに比べ、3/4程度のコストですむ可能性があります。
工事費の削減は直接的に修繕積立金の金額を抑えられることにもつながります。

以上で説明したことは、私の修繕工事に対する考え方ですから、人によっては違う価値観を持つ方もおられると思います。また、マンションの出来具合によって、必要な修繕工事内容も変ってきますので、全てのケースに当てはまるわけではありませんが、こういった考え方によって、工事内容を見直してみる価値はあります。

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