最近相談を受けているトラブルに、超高層マンションのトイレが溢れる事件があります。高さ100メートルの最新式の超高層マンション。
購入者は夢と希望に満ちて入居しましたが、その喜びもつかのま、竣工して2年が経たないうちに、なんと5回もトイレが溢れたのです。
当事者の住人はびっくりして、マンションを売った販売会社に連絡しましたが、便器のメーカーに調べさせた上で何も問題はないという結論で、それ以上相手にしてくれません。
交渉相手は誰もが知っている有名なゼネコンですが、何を言ってもとりあってくれません。
そこで途方に暮れた住人が相談にこられたという訳ですが、相談された私も当初はオーバーなのでは? と考えておりました。
が、いろいろ様子を聞くうちに、「これは何かある」と考えるようになりました。
現在、簡易裁判所に申し立て、調停中ですが、こういった問題を一般の人が企業と戦うのは、相当に大変なことです。
私は設計及び施工方法に問題があると考えておりますが、販売者側はなかなかに頑強で、トイレが溢れているビデオを見せても、全くその事実を認めようとしないのです。
超高層ビルの歴史は結構ありますが、超高層マンションの歴史はまだ古くありません。おそらくは技術的に十分でない部分がいろいろあるものと考えておりますが、トイレのように毎日使用する重要な部分は早く改善してもらいたいものです。
いつ溢れるかわからないトイレを使いながら暮らすということは住人にとっては耐えがたい不安の中で暮らすことになります。
今後、どのような展開になるのかわかりませんが、進展があれば、再度報告します。